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岐阜県重要無形文化財「黄瀬戸」保持者 日本工芸会正会員 仙太郎窯 安藤日出武 作 志野 鉄絵 筒型酒器 ロックグラス #205
JPY 23,500.00
Antique Liquor
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本品は、岐阜県重要無形文化財「黄瀬戸」保持者である陶芸家、安藤日出武氏による鉄絵の志野の筒型湯呑です。本来は志野の湯呑として作られた作品ですが、当店では古酒をオンザロックで楽しむ和のロックグラス(筒型酒器)としてご提案いたします。 安藤日出武氏は、1938年(昭和13年)に岐阜県多治見市で生まれました。明治初年に初代仙太郎が市之倉に築いた仙太郎窯の三代目にあ
たり、作家略歴では「仙山窯」の名でも紹介されています。仙太郎窯の作家紹介によれば、先代までは磁器の小さな盃や小皿を焼く窯元でした。22歳の頃、父を訪ねてきた加藤唐九郎氏から「焼き物をやるなら美濃で生まれた焼き物をやらないかん」と言われたことが転機となり、桃山時代の志野・黄瀬戸・織部の研究に打ち込みます。 安藤氏は特定の師を持ちませんでした。美濃の山中を歩いて窯跡を掘り、陶片から土の使い方や意匠、焼き方を独学で学んでいます。さらに、ガス窯では桃山の焼き物に限界があると考え、太平古窯跡に近い可児市久々利柿下の原野に、起伏をそのまま生かした半地上式の穴窯を築きました。岐阜県現代陶芸美術館の資料によれば、焼成は6昼夜にわたり、薪1500束を燃やすといいます。土も釉薬も自然の素材から自ら作ることにこだわり、東濃の土とこの穴窯によって切り拓いた独自の作風「古美濃」は、同館で「古淡の域」と高く評価されています。 主な経歴として、1963年に第1回朝日陶芸展、1964年に第11回日本伝統工芸展、1971年に第1回日本陶芸展に初入選し、以後もそれぞれ入選を重ねました。1970年には第8回朝日陶芸展で知事賞を受賞し、日本万国博覧会の生活産業館に志野大皿を出展しています。1973年に第11回朝日陶芸展で奨励賞、1974年に日本工芸会正会員となり、1990年に第8回幸兵衛賞を受賞しました。 1993年には「古美濃大壷」が美濃陶芸永年保存作品に指定されました。1998年には美濃陶芸庄六賞茶碗展で「古美濃茶碗」が大賞を受け、同年に多治見市無形文化財保持者に認定されています。2003年に岐阜県重要無形文化財「黄瀬戸」保持者に認定され、2013年に岐阜県文化功労者顕彰、2016年に旭日双光章を受けました。 岐阜県の解説では、安藤氏の黄瀬戸は従来の黄瀬戸とは異なる深みと重厚さを持つ独自の作風と評されています。2025年から2026年にかけては、岐阜県現代陶芸美術館で「美濃陶芸の系譜 安藤日出武展」が開催されました。同展では、桃山期の黄瀬戸や志野を当時と同様の土と焼成法で作り続けてきた作家として、安藤氏の代表作と近作が紹介されています。 志野は、長石を主とした白い釉を厚く掛けて焼き上げる、桃山時代の美濃を代表する焼き物です。白い釉の下に鉄絵で文様を描いたものは「絵志野」と呼ばれます。 本品の表面には、志野特有の柚子肌と呼ばれる微細な気泡の跡が見られます。厚く掛けられた長石釉の質感は、重厚でありながら温かみを感じさせます。特に、作品の縁や鉄絵の周辺に現れた橙色の火色(緋色)は、作為を感じさせない自然な景色として、白い釉面に温かな変化を与えています。 白い釉の下に描かれた鉄絵は素朴で力強い筆致で、桃山時代の古志野を思わせる趣があります。適度な厚みと手に収まる筒形は、ロックグラスとしても使いやすい形です。古酒の深い琥珀色は志野の白い釉に映え、氷が器に触れる音とともに、日本の伝統の器で洋の古酒を味わう時間を楽しめます。 制作年を特定する資料は確認できておりません。作家が桃山陶の研究を始めた1960年代以降の作であることのみ確かです。作品本体に割れや欠けはなく、非常に良い状態を保っています。共箱と栞が付属します。 作者: 安藤 日出武(あんどう ひでたけ、1938-) 作者の代表的な活動歴: [1963年] 第1回朝日陶芸展 初入選、[1964年] 第11回日本伝統工芸展 初入選、[1970年] 第8回朝日陶芸展 知事賞、日本万国博覧会生活産業館に志野大皿出展、[1971年] 第1回日本陶芸展 初入選、[1973年] 第11回朝日陶芸展 奨励賞、[1974年] 日本工芸会正会員、[1975年] 第1回中日国際陶芸展 初入選、[1990年] 第8回幸兵衛賞、[1992年] 多治見市文化芸術功労賞、[1993年] 「古美濃大壷」美濃陶芸永年保存作品に指定、[1998年] 美濃陶芸庄六賞茶碗展「古美濃茶碗」大賞、多治見市無形文化財保持者認定、[2002年] 岐阜新聞大賞 文化賞、[2003年] 岐阜県重要無形文化財「黄瀬戸」保持者認定、[2011年] 岐阜県教育文化功労者表彰、[2013年] 岐阜県文化功労者顕彰、[2016年] 旭日双光章、東海テレビ文化賞、[2017年] 『未完のままに』刊行(中部経済新聞社)、[2025年] 岐阜県現代陶芸美術館「美濃陶芸の系譜 安藤日出武展」(~2026年) 作品収蔵実績: 岐阜県現代陶芸美術館(「黄瀬戸茶盌」「黄瀬戸大壷」) 制作年代: 1960年代以降(年記なし) 商品状態: 非常に良い(欠けなし、割れなし) 付属品: 専用共箱、栞 あり 材質: 陶器(美濃焼、志野、鉄絵) 寸法: 高さ 約 9.0 cm、口径 約 7.0 cm 注意: 当店が提供する商品は新品未使用であっても生産時期が大変古いものであり、すべて中古品として掲載しています。商品には経年によるダメージがある場合がありますので、ご理解及びご確認の上で購入をご検討ください。