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3つの“感”でつくる算数授業
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東洋館出版社
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「教育書新人賞」とは? 2018年夏、全国算数授業研究会第30回大会と東洋館出版社創業70周年を記念して、「教育書新人賞」を募集しました。全国の先生方から書籍の企画を募集して、最優秀賞受賞者の案を書籍として刊行する、というものです。小学校算数部門の応募総数は、29件。 審査委員長の田中博史先生(全国算数授業研究会会長:当時)を中心に厳正なる審査を行い、一次審
査で3件まで絞り込みました。そこからさらに二次審査を行い、とうとう最優秀賞が決定しました。 受賞者の素顔は…… 2018年8月9日、全国算数授業研究大会中に最優秀賞の受賞者が発表されました。名前を呼ばれたのは、森寛暁先生。まだ30代の、高知県室戸市立室戸小学校(当時)に勤める先生です。実は、森先生が教師を志したのは31歳のときでした。 大学を中退後、バーテンダーをしながら音楽レーベルを立ち上げ、イベントの企画や運営を行っていたという、異色の経歴の持ち主です。 しかし、2011年、東日本大震災に心を動かされて教員免許を取得。被災地での教育支援などを経て、小学校の現場に立つようになりました。 「3つの“感”」とは? 森先生の応募内容は、授業では「3つの“感”」を大切にしたい、というものでした。その「3つの“感”」とは、 ・安心感 ・期待感 ・納得感 のことです。一見、いたってシンプル、至極ストレートな主張ではあります。しかし、その背景には、森先生の次のような問題意識がありました。「いわゆる『パッケージ型』の授業でよいのか?」「授業を行う上で、本当に大切なこととは?」「どの子どもも、『できるようになりたい!』『わかるようになりたい!』と思っているのでは?」 教師が磨くべきものは、『授業技術』よりも『感性』なのでは?」さまざまな経験を重ねて教員になったからこそ、教育界の慣習にとらわれず、まっすぐに子どもと向き合ったことで芽生えた考えなのかもしれません。 審査員の心を動かしたもの 「めあて」と「まとめ」を黒板に明記する。「話し合い」を授業に取り入れる。「問題解決」の型に沿って授業を進める。指導計画どおりに授業を行う。……授業を行う上で、いずれも大切なことではあります。しかし、「授業の流れ」を優先するあまり、形式化に陥ってしまうことはないでしょうか。森先生の授業では、子どもの「知りたい!」に応えるために、指導計画からそれることがあります。子どもの「わからない……」というつぶやきから、手立てを変更することがあります。ある子どもの「誤答」から、クラス全員でその子の思考過程に思いを馳せることがあります。子どもの思いを大切にした授業――。教育の原点に立ち返ることを主張したことが、審査員の心を動かしたように思います。 「3つの“感”」を大切にした実践を、ぜひ本書でご確認ください。 「教育書新人賞」最優秀賞受賞作、待望の刊行! 推 薦 「ひたすら子どもの声を聞き、活動に寄り添い子どもたちの生活を創っていく。若い教師の一途な熱さに心を打たれる」正木孝昌先生(前 國學院大學栃木短期大学教授) 「算数する子どもと一緒に成長できる教師の源は正直さにある、そう思える1冊です」山本良和先生(筑波大学附属小学校教諭)