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表千家十三代 即中斎書付 美濃焼 国宝『卯花墻』写し 絵志野茶碗 銘『雪の日』絵志野格子文茶碗 蔵札あり 抹茶碗 酒器 和のロックグラス #406
JPY 350,000.00
Antique Liquor
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昭和の激動期において表千家の伝統を守り抜き、現代茶道の礎を築いた最高峰の茶道家元、表千家十三代・即中斎宗匠(千宗左、1901-1979)による貴重な書付と銘「雪の日」を授けられた美濃焼・絵志野茶碗です。日本に2碗しか存在しない国産茶碗の国宝「志野茶碗 銘 卯花墻(うのはながき)」を本歌(規範となる原点)とし、その格調高き姿を写した優品であり、日本の茶道界にお
いて最も格の高いお墨付き(極め)を保持する本作は、伝統的な一服の茶を嗜む抹茶碗としてはもちろんのこと、半筒型の重厚で凛としたフォルムと、積雪を思わせる温かみのある白釉肌を活かし、大ぶりの氷を浮かべて琥珀色の古酒や熟成ウイスキー、本格焼酎を静かに注ぎ込むラグジュアリーな和のロックグラス(酒器)としても世界へご提案いたします。 即中斎宗匠は、十二代惺斎の次男として生まれ、慶應義塾大学および京都帝国大学で史学を修めた高い教養のもと、1937年に十三代家元を襲名しました。戦中・戦後の混乱期において、散在していた門人をまとめる全国組織「千家同門会」の発足や、千家の象徴である茶室「不審菴」の財団法人化を断行し、現代に通じる茶道組織の基盤を確立した現代茶道の祖と評される人物です。茶道界における最高権威である家元が茶道具の桐箱蓋裏に墨書を施す「書付(箱書き)」は、単なる所有権の明示ではなく、家元自身がその器を直接手にとって吟味・鑑賞し、茶会の本席(主茶碗)で用いるに相応しい見事な出来映えと気品を備えていることを公式に認定するお墨付き(極め)としての意味を持ちます。本作においても、即中斎宗匠が「志野茶碗 銘 雪の日 左(花押)」と揮毫することにより、器に命と物語を吹き込み、表千家の正統な格調を授けています。 茶道具の世界における厳格な約束事として、家元自身が手捏ねや削りを行って制作した作品(自作品)である場合、共箱には必ず「自作」や「手造」という文字が墨書されます。一方で、本作のように箱書きに自作の表記がなく「志野茶碗 銘 雪の日」と記されている作品は、名のある美濃の一流陶工が技術の粋を尽くして焼き上げた写しの名品を即中斎宗匠が深く愛で、極めを与えた鑑識品であることを示しています。さらに箱の側面には「志野 即中 / 第二十八番 / 第四三号」と記された道具札(所蔵札)が貼られており、名のある茶人や大コレクター、格式高い道具商の整理台帳によって厳重に管理されてきた確かな由緒(プロヴェナンス)を証明しています。特に表千家の襲名名である「左」の一文字と流麗な花押が添えられた本作は、茶会における主茶碗として完璧な由緒を誇り、古美術市場においても極めて高い信頼性と稀少価値を確立しています。 美濃(岐阜県)で桃山時代に開花した志野焼は、日本で初めて透明感のある白釉(長石釉)を施した伝統陶芸であり、本作品はその中でも鉄絵具(鬼板)で文様を描く「絵志野」の伝統様式を体現しています。本作は国宝「卯花墻」の写しとして、へら削りの立った力強い半筒型の造形、分厚い長石釉の下から滲み出る鉄絵の格子文様(井桁文)、そして窯内の炎が生み出すほのかな火色(緋色)という本歌の美学的特徴を忠実に継承しています。作品の細部を鑑賞いたしますと、器全体を覆う長石釉はしっとりとした乳白色を呈し、釉薬が焼成時に溶け引き締まることで生じる微細な「柚子肌」や貫入(表面のひび模様)が、まるで一面に降り積もる柔らかい雪のような豊かな表情を見せています。高台脇から底面にかけては粗い砂を含んだ素朴な土肌がそのまま露出して荒々しい削りの手筋を残し、器の内側(見込み)には深みのある釉溜まりと柔らかな貫入が広がり、清廉で力強い景色を創出しています。 国宝「卯花墻」が、和歌に詠まれた「雪を踏み分ける心地」になぞらえて垣根に積もる雪を見立てて命名された歴史を踏まえ、即中斎宗匠が本作に与えた「雪の日」という銘は、国宝が持つ情景と和歌的趣向を見事に本歌取り(見立て)した風雅な命名といえます。この志野茶碗を酒器として愉しむ最大の醍醐味は、厚みのある半筒型の造形がもたらす重厚な手触りと、液体を注いだ際に見せる白釉と緋色の美しい対比にあります。一般的な黒天目などが光を吸収するのに対し、温かみのある白色を誇る志野の白釉肌は、注がれた液体や光を優しく反射します。大ぶりのロックアイスを浮かべ、琥珀色の古酒や熟成ウイスキー、本格焼酎を静かに注ぎ入れると、見込みのしっとりとした白釉と貫入の網目模様、そして器面に現れたほのかな緋色が琥珀色の液体を通して幻想的に浮かび上がり、まるで雪原の中に温かな陽光が差し込むかのような美しい美彩を生み出します。制作時期につきましては、即中斎宗匠の筆致における「左」の崩し方と流麗に巻き込む花押の様式、ならびに昭和中期から晩年にかけて各地の名窯に書付を授け表千家茶道を盛大に広めた全盛期に合致することから、1950年代から1970年代頃(昭和30年代–昭和50年代)に作陶および書付された作品であると特定されます。作品本体には欠けや割れなどのダメージはなく、志野釉の発色および鉄絵の風合いともに極めて優れたコンディションを保っています。箱蓋裏に即中斎宗匠真筆による「志野茶碗 銘 雪の日 左(花押)」の墨書が施された専用の桐箱、包布、および由緒を物語る道具札が付属する、格調高き逸品です。 作者:美濃名窯 陶工(作陶) / 表千家十三代 即中斎宗匠(書、おもてせんけじゅうさんだい そくちゅうさいそうしょう、1901-1979) 作者の代表的な活動歴: [1937年] 表千家十三代家元を襲名、[1942年] 千家同門会(現・社団法人表千家同門会)を発足、[1949年] 財団法人不審菴を設立 作品収蔵実績: 不審菴、表千家会館 等 制作年代: 作陶時期不明、1950年代–1970年代頃の書(推定) 商品状態: 非常に良い(欠けなし、割れなし) 付属品: 専用桐箱(即中斎蓋裏書付・花押あり)、包布、所蔵道具札あり 材質: 陶器(美濃焼・絵志野・長石釉・鉄絵) 寸法: 高さ 約 9.0 cm、口径 約 12.5 cm 注意: 当店が提供する商品は新品未使用であっても生産時期が大変古いものであり、すべて中古品として掲載しています。商品には経年によるダメージがある場合がありますので、ご理解及びご確認の上で購入をご検討ください。